『星の王子さま』第9章 王子さまと花の別れ 星を出発する王子さま




こんにちは、育児真っ最中のえりえりです!

 

サン=テグジュペリの名作『星の王子さま』、今回は、第9章の王子さまと花が分かれるシーンについて書いて見たいと思います。

 

その前に、王子さまの住んでいる惑星は、とても小さいのですが、火山があるそうです。活火山が2つ、休火山が1つ。面白いことに、活火山は朝の食事を温めるために使っていたのだそうです。それほどちいさな山なのですね。かわいらしい台所です。そして、休火山の方は爆発が起きないように、すす払いをしていたそうです。すす払いをしておくと、火山は静かに、規則正しく煙を吐き、爆発を起こさないのだとか。おもわず、「へー!」と関心してしまいました。なんだか、人がストレスを少しずつ発散させるのと似ていますね。溜めてしまうと、爆発してしまうから!

 

さて、本題のお別れの朝です。王子さまは星を出発することに決めました。といっても、王子さまは「逃げ出すかのように」出発を決めたのだそうです。

 

これで最後だというように、丁寧に花に水をかけ、覆いをかけました。そのときの王子さまは、自分の中に泣き出したい欲求が出てきたのを感じます。すごく悲しかったことと思います。

 

「さようなら」という王子さまの弱々しい声を聴いた花は、喋り始めます。

 

「あたくし、馬鹿でしたわ。ごめんなさいね。お幸せになってね」

 

王子さまは、優しく話す花にびっくりしています。責められると思ったのに…。咎められると思っていたのに…。

 

「そうよ、あたくし、あなたが好きよ。あたくしのせいで、あなたはそのことを何も知らなかったわね。そんなこと、どうでもいい。あなたもあたくし同様に、お馬鹿さんだったのよ。お幸せになってね。…その覆いガラスなんか、放っておいてちょうだい。もうそんなもの、いらないわ」

 

それまで、風にあたりたくないとか、虎の爪がこわいとか、さんざんわがままを言ってきた花。その花が、もう怖いものなんてないから、自分には棘があるから大丈夫と言って、王子さまに別れを告げるのです。夜の涼しい風が、自分に元気を与えてくれる、2~3匹の毛虫ぐらい我慢しなくちゃ、蝶々と知り合いになれない…等、美しい花は以前とは真逆の意見を述べるのです。これは強がりとしか言いようがありません。

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そんな薔薇の花もこっそり涙を流していました。王子さまに見られないよう、勝気に振舞いました。

 

「そんなにぐずぐずしてないで。いらいらしてくるわ。出発することにお決めになったんでしょう。行ってしまいなさい。」

 

それにしても、どうして王子さまは星を出なくてはいけなかったのでしょうか。この花が関係しているのでしょうか。大好きだった花に嫌気がさしてしまったのでしょうか。「逃げ出す」ように出発することからも、何か推測できそうです。

 

それにしても、別れの場面で、このように花に告白されると辛いですね。

 

その花もまた王子さまのことを好きだったのに、王子さまはそのことに気が付かなかったようですから。皮肉ですね。

 

「彼女の言葉ではなく、行為によって彼女を判断するべきだった」

 

と、以前王子さまはコメントしていましたが、その通りでした。ものすごく後悔した気持ちが表れていますね。

 

この両者の会話ですが、別れて際のカップルの会話に似ていませんか。お互いに好きだった者同士が、好きと言う思いをきちんと相手に伝えられていなかったことを後悔します。好きと言う思いは言葉にすれば簡単ですが、行動で示すのは別次元なのですよね。いくら「好きだ、好きだ」を連発したからといって、それが本物かどうかは行動や態度によって図られます。まして、『星の王子さま』の花のような性格の持ち主だと、より一層わかりにくそうです。矛盾した態度が多いから。

 

別れる原因を探ってみたところで、結局別れるという決断を下したことには変わらないのであり、いよいよ別れる日はやってきます。ああでもない、こうでもない、と議論を繰り返したところで何も変わりません。別れ際は悲しい気持ちでいっぱいですが、決めたら実行、の王子さまです。後戻りはしません。ちょっと潔いというか、かっこいいですよね。こんな風にスパッと行動したいものです。

 

さて、とうとう星を出発した王子さまですが、これからどんなことが待ち受けているのでしょう。どんな出逢いがあるのでしょう。

 

次の章から順に見ていきましょう。

 

引用元 『星の王子さま』アントワーヌ・ド=サンテグジュペリ 小島敏明訳 第三書房

 

 

 



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